

発行日 2021年9月
編 集 JHDN事務局
発行元 日本ハンチントン病ネットワーク
◇ オンライン交流会のご案内(11/20)
◇ 交流会の報告、参加者の感想
◇ HDとオンライン診療
◇ インタビュー調査のお願い
ごあいさつ 加瀬 利枝(あにどる)
みなさん、こんにちは。新型コロナウイルスのデルタ株が猛威を振るっておりますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか? ワクチン接種も進んでいるようですが、希望するみなさんにいきわたることを祈っています。パンデミックの中開催された東京オリンピック、パラリンピックでは、世界がひとつになった雰囲気を感じられましたね。
また、オリンピックが終わってすぐに九州方面では線状降水帯が居座り長い間の大雨で水害が発生しています。被害にあわれた皆様には、心からお見舞い申し上げます。オリパラ・コロナ禍・水害と重なっていますが、その中でも人を支えるという大変重要な役割を果たす立場の方々に励まされ感謝しております。医療従事者・自衛隊・消防・地域福祉支援の皆様の人の命を救おうと一生懸命にご支援くださる方々、ありがとうございます。
さて、当会の交流会をオンラインで開催していますが、いつも直接お会いするには遠方すぎてお会いできない会員さん・支援者の皆様に画面でお会いできるようになってとても嬉しく思います。ネット環境がない皆様には紙媒体でもプチをお送りいたしますよ。少しでもお役に立てる情報が伝わりますようにお祈りしております。
※ お知らせ
新型コロナウイルス感染症の感染状況によって、会報の発行が遅れるなど みなさまにはご迷惑をおかけしております。 最新の情報は、ホームページをご覧ください。
ホームぺージURL ★ https://jhdn.org
2021年度総会(書面開催)及びオンライン交流会について
今年度の総会の開催につきまして、コロナの終息が見えないなか、集会形式での総会や交流会の開催を断念せざるを得ません。とても残念です。なお、総会は書面開催とさせていただきます。会員の皆様には別途お送りする電子メールまたは紙面でお知らせする議案について、賛否をご記入くださいますようお願いいたします。
また、オンライン交流会を下記のとおり開催します。グループに分かれて沢山お話ししたいと思いますので、皆様のご参加をお待ちしております。
オンラインWEB交流会のご案内
日時:2021年11月20日(土)14時~16時
場所:お手持ちのスマートフォンやパソコンの画面
対象:JHDN会員および入会を検討中の方
参加方法:11月上旬にお送りする電子メールでお知らせします。
※ 電子メールアドレスを事務局にお知らせくださっている方の中で、事務局からの電子メールが届いていない方は、members@jhdn.orgからの電子メールを受け取れるように、フィルターを解除してください。
JHDNオンライン交流会のご案内
11月20日(土)14時~
一、開会挨拶、オンライン環境の確認、自己紹介
一、講演「テーマ未定」 演者:未定
一、質疑応答、感想
一、グループワーク
① 患者・at-riskグループ
② 介護者グループ
③ 研究その他グループ (グループの分類などは当日発表します!)
一、今回の感想、要望その他意見など
終会 17時を予定
参加の申し込みを頂いた方には直前にメーリングリストでZOOM URLをお知らせいたします。
WEB交流会の報告
昨年度のオンライン総会で開催した交流会が好評だったので、その後もオンライン交流会を3月21日、5月30日、7月25日に開催しました。
交流会はZOOMアプリを使って、自宅や職場のパソコンやスマートフォンから事前に知らされたインターネット上の会議室に集まります。いずれも日曜日の14時から16時の2時間で、前半は講師の先生からのミニレクチャー、後半はグループに分かれておしゃべり会の2部構成です。参加者は毎回15名前後で、そのうち初参加の方2,3名の自己紹介を中心に、お話が弾みました。また、レクチャーはそれぞれ下記のような内容でした。
3月:遺伝看護専門看護師の須坂洋子さんによる、遺伝看護に関する研究の説明、
5月:関西支部長のエリザベス画伯による、医学生向け遺伝学講義
7月:認定遺伝カウンセラーの松川愛未さんによる、遺伝カウンセリングについて
7月の交流会では事前アンケートを実施し、会員の皆さんから尋ねたいこと、知りたいことを伺いましたので、参加者の興味に沿ったレクチャーになったのではないかと思います。
グループに分かれてのおしゃべりでは、「コロナ禍の運動不足で体重増加」や「介護の工夫」など様々な話題で笑い、参加者の皆さんには元気になっていただけました。
開催の約1か月前にメーリングリストでご案内していますが、メーリングリストに参加されていない方でも参加ご希望の方は、事務局メールにお問い合わせください。

参加者の感想
はじめまして
あつこ
今年の5月に新たにJHDNに参加いたしました。20年ほど前、主人の主治医からJHDNというグループがありますので良かったら参加されてはいかがでしょう? と紹介いただいたのが1回目でした。しかし、当時の私はハンチントン病というより主人が変わってしまうことを受け入れることが出来ず、情報をシャットアウトしてしまっていました。
主人は17年間ハンチントン病と共に生き、2016年11月に亡くなりました。そして、何故もう一度JHDNに参加しようと思ったかというと、26歳になる息子が昨年春『もしかしたらお父さんの病気を遺伝子しているかもしれない。病院に行きたい』 そして昨年6月に遺伝子確定診断を受け陽性だと認定されたからです。帰り道、『死にたい。どうせ治らないんでしょ?』と・・・。私は『お父さんの時と違って医学は進歩している。薬の開発も進んでいる。原因はわかってきている。だからこの状態が悪くならないように可能性があることは全てやろう。たくさんの情報も集めよう。一緒に頑張ろう。』そんなことを言うしか出来ませんでした。
その後、息子は落ち着いており、出来ることを日々取り組んでいます。私も覚悟が決まったとでもいいましょうか・・・息子に遺伝しているかもしれないと事あるごとに不安な思いで過ごした数年でしたから、2回ほどオンライン交流会に参加させていただきました。色々な思いをお持ちで様々な状況におかれた皆さまと一緒に前に向って進んでいきたい・・・と次回の交流会も楽しみにしております。
オンライン交流会に参加して
紫陽花
夫(73歳)の介護をしています。発症してから20数年が経過しています。徐々にいろいろな機能が失われ、今は、自分で食べること、話すこと、歩くことができません。聴くことはできるようで、リビングで車椅子に座って、昔の歌謡曲をCDで聴くのが楽しいようです。「アー、アー」と声を出して歌うことがあります。「パットに尿でましたか?」と尋ねると、「うん」と頷いてくれることもあります。食事は、3食とも胃ろうから摂っています。
私の定年退職後は私が中心に介護をしていますが、ヘルパー、訪問看護師、PT・OT、訪問医、主治医である神経内科医などによって支えられています。ヘルパーのひとりは、16年間も介護に関わってくれています。現状では、健康面に大きな問題はなく、精神的にも比較的に穏やかな日常を過ごせています。
ネットワークの加入歴は長いのですが、これまで一度も総会に出席したことがありませんでした。夫の介護をヘルパーにお願いして長時間留守にすることができなかったからです。しかし今回は、オンライン交流会ということで、初めて参加しました。厳しい日常があるにも関わらず、参加された皆さんが明るく前向きに生きておられる姿に感動し、勇気をいただきました。ありがとうございました。機会がありましたら、また参加したいと思います。
研究の話題
新たな遺伝子治療の研究動向
2021年3 月に発行したプチ・ニューズレター第44 号で、スイスのロシュ社が進めていたGENERATION HD1 という国際共同治験が中断になった、というお知らせをしました。
そのロシュ社の傘下にある、Spark Therapeutics社は、9月7日に、HDの遺伝子治療を開発するため、米国のNeuExcell Therapeutics 社と共同開発を開始すると発表しました。N社が保有している、神経変性疾患に対する遺伝子治療研究の技術をS社が使えるようになるそうです。ただし、注意しなければならないのは、このニュースは、投資家向けの情報として国内外で話題になっているだけなので、医学的な観点からみた詳細は不明の状況です。
これに先立つ8月にはVoyager Therapeutics社が、HDに対する遺伝子治療の臨床試験計画を取りやめ、新たな技術の研究開発を先行させるというニュースもありました。
遺伝子治療の研究開発は、世界的に様々な動きが目まぐるしく起きています。注意深く見守っていきましょう。
HDのオンライン診療について
最初の論文は、オンライン診療と経験に関して、南部を中心とした7つの州に住んでいるHD当事者に聞いたアンケート調査です。82人の患者さんと74人の介護者、計156人が回答しました。回答者の37%が結婚しておらず、20%は低所得者向けの医療保険の加入者でした。
アンケートの結果、87%の回答者は必要な診察の予約ができ、98%の回答者は必要な薬を入手できたと回答していました。また、54%の患者さんはアプリを通じて主治医らと意思疎通でき、75%の回答者はオンライン診療の予約を取る経験もしたそうです。また、約半数の回答者は、毎月のオンラインの交流会の参加に興味を示してしました。対面のみの交流をしていた時期よりも、実質的に参加希望者が増えたといえるようです。
しかし、論文の著者は25%の回答者がオンライン診療を受けなかったことに注目していました。対面での診察を希望していたせいか、インターネットにアクセスできないのか、費用が心配されたのかといった可能性があり、経済格差をなくすことが重要だとまとめていました。
一方、HDをみている病院の側はどのような経験をしたのでしょうか。ペンシルバニア大学の報告によると、2020年6月まではオンライン診療のみでしたが、その後、対面の診療も併用するようになりました。コロナ前は、多職種連携による診療が基本でしたが、オンライン診療が始まり、全身の神経学的な検査や理学療法などが制限されたそうです。しかし、新規の患者さんの診断までにかかる時間や内容に大きな変化はなかったので、今後はオンライン診療と対面診療の組み合わせがよいと思うが、患者さんたちの満足度を確認する必要があるという結論になっていました。
海外では、日本よりも厳しい外出制限が命令として下された国があります。そのような経験をした米国から、外出制限期間中の診療について2つの論文が発表されました。日本でもオンライン診療が解禁されましたが、皆さんのご意見はいかがですか?
【参考文献】
・Pfalzer et al. Healthcare Delivery and Huntington’s Disease During the Time of COVID-19. Journal of Huntington’s Disease. 2021;10(2):313-322. doi: 10.3233/JHD-200460.
・Klappera J et al. Healthcare delivery via telehealth during the COVID-19 pandemic: The experience of a Huntington’s disease clinic. Clinical Parkinsonism & Related Disorders. 2021; 4(100093). doi:10.1016/j.prdoa.2021.100093.
募 集
インタビュー調査のお願い
東京大学の大学院生の河合香織(かわい・かおり)さんから、JHDNにインタビュー調査のお願いがきています。河合さんは、難病情報センター(https://www.nanbyou.or.jp/)で提供されている遺伝に関する情報の内容を分析しているほか、遺伝性疾患の患者さんやご家族にとって結婚や出産に関する困り事があるかについての研究に取り組んでいるそうです。今回は、「ハンチントン病(HD)の患者さんとご家族の経験や思いをお伺いすることで、今後の支援や社会に向けた啓発、情報提供や助言のあり方を考えたい」とのことでした。
詳しくは、別紙のお願いをご覧のうえ、お申し込み下さい。
1. ご協力をお願いしたい方
16歳以上で、次の①~③のいずれか一つ以上に該当する立場の方
- 患者さん(HDだと診断されたが症状がない方も含まれます)
- 家系内にHDの患者さんがいらして、ご自身にリスクのある方
- 配偶者・パートナーに、①か②に該当する方がいらっしゃる方
2. お伺いしたいこと(詳しくは別紙)
- HDに関する結婚や出産に関して、医療従事者からどのような情報や助言を受けたか
- 結婚や出産についての困り事や悩みのご経験、それらを解消するための相談のご経験
- 結婚や出産をめぐって差別的な言動を受けたご経験
- 遺伝相談や遺伝カウンセリングのご経験
3. 期間・場所など
4. 謝礼
- 日時や場所(対面かオンラインなど)はご相談に応じます。インタビューは、1時間程度かかる見込みです。
- インタビューの内容を録音させていただき、文字に書き起こした後、分析の前にご確認頂く機会を設けます。個人を特定できない形で匿名化し、分析いたします。調査結果をまとめて、学会発表や論文として成果発表させていただくほか、学術書、一般書などで使わせて頂く可能性があります。
3,000円と、対面の場合には交通費相当分をご用意いたします。
ご協力のほど、どうぞよろしくお願いいたします!
<すべてのお問い合わせ先>
〒108-8693 東京都港区白金台4-6-1
東京大学医科学研究所 ヒトゲノム解析センター
公共政策研究分野内 JHDN事務局
事務局への電子メール jhdn@mbd.nifty.com
FAX 020-4622-3293 ※2021年10月末で廃止になります
相談メール jhdn@mbd.nifty.com
<会費・寄付の振込先>
郵貯口座ぱるる 記号10090 番号72610961
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三菱東京UFJ銀行口座 高田馬場支店 (普)1348857
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